“職種に優劣なし”パート2

ブログ

“職種に優劣なし”パート2
2017/12/07

こと薬学部に関しては、国公立大学と私立大学で就職先が明確に違っていることの”違和感”について述べました。国公立大学薬学部の学生がどうして「臨床」ではなく、「研究職」を目指して大手企業への就職を希望する人が多いのかは、実は私自身学生時代から重々その気持は承知していたことです。現に私が大学院進学を志した大きな理由もそこにあるのですから・・・。ここが医学部と薬学部の「臨床」というカテゴリーに対する大きな認識の違いでしょう。医学部の学生が臨床を志すのはごくあたりまえの発想です。そこには特に国公立と私立の大学の大きな違いはありません。しかし上記しましたように薬学部については、その時点ではっきりと進路が違ってきます。この大きな要因は、一言でいうと「臨床」での薬剤師の”立ち位置”にあるのではないかと思っています。詳しいことは、”職種に優劣なし!パート3”で詳しく述べたいと思いますが、要は薬剤師が「臨床」というカテゴリーでその存在感を示し、自由に活動できる分野が限定されてしまっているのではないか、ということです。その点企業の「研究職」へ進むと厳しいミッションやノルマも課される一方できちんとしたポジションが与えられ、当然それなりの恵まれた環境や条件も与えられます。しかし私がそこであえて”職種に優劣なし!”ということを訴えたいか!というと、そのような厳しい条件がゆえに多くの人が手掛けてこなかった分野、ということはそれこそ「未開拓な研究テーマ」がゴロゴロ転がっているということでもあり、そこにメスを入れることによって大きな発見が潜んでいるかもしれないと思うのです。このような発想は、決して「所詮は薬局薬剤師なんて期待されている業務は限られている・・・」というような思いでは「未開拓な研究テーマ」を見つけることはできません。そこには自らの臨床の薬剤師の職能に対する大いなるプライドと責任感がなければ生まれてきません!

TOPへ