「認知症事故 家族責任なし」のニュースに思う・・・パート3

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「認知症事故 家族責任なし」のニュースに思う・・・パート3
2016/03/23

私は文筆家でも、評論家でも、政治家でも、ましてや右翼でもないですから、メディア批判をしたいわけではありません。基本的には、2025年問題を真剣に考えている医療人の1人です。

実際に、認知症高齢者の数は予想された以上のスピードで増加しています。しかしながら、それを支える社会インフラの整備はなかなか追いついていないのが現状です。また今回のようなJR事故は決して特別なものではなく、今後も同様の事故は十分に発生し得るでしょう。・・・もしも同様の事故が発生してしまったら、今回の判決結果から判断するとその責任を負う立場の人、組織が存在しなくなります。さらにこの裁判の裁判官は、驚くことに補足意見として「認知症の人が行動を制限されないことも重要だ」と述べ、認知症の人の行動範囲をもっと解放するよう暗に示しています。これでは、同様の事故の発生を助長するようなものです。前にも述べたように、朝日新聞の記事ではそのことに対して何のコメントも示されていません。メディアの無責任さというのが、このケースでも露呈されています。今、大切なのはこのような事故をいかに最小限にとどめさせるか?ということです。メディアの反体制プロパガンダに乗せられないで冷静にこの問題を考える必要があります!

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