薬学教育の2面性を憂う・・・~パート3~ 大切なことは“マインド!”

ブログ

薬学教育の2面性を憂う・・・~パート3~ 大切なことは“マインド!”
2015/03/31

以前に某メーカーのDI室に薬品情報を伺った時のことですが・・・。「この薬は、水に溶けますか?」という質問に対してその回答者は「水には難溶性ですがアセトンなどの有機溶媒には溶けます」という答えが返ってきました。その時直感的に「この人は薬剤師ではないな~」と感じました。つまり、我々の環境や質問の目的を想定して回答しようとしているわけではない、ということが瞬時に読み取れました。つまり、当然我々は「服用」のための質問ですから、その薬が人には服用できないアセトンに溶けようが溶けまいが、どうでもいいことなのです。薬である以上「人が服用すること」というのが大前提でそこから様々なことを考えていく・・・という発想が大切です。

創薬に携わる薬剤師の研究者が、薬剤師以外の研究者との違いは実はここにある、と私は思っています。この考え方、というか“センス”が重要で、例え臨床には興味がない研究者まっしぐらの人に対しても、そんなセンスこそ大学で叩き込んでいただきたい、と思うのです。それには手っ取り早いのが「実務実習」ということになってきますので、そういう意味での「実務実習」の利用価値を評価すべきと思います。

ですから私の目指す本当の薬剤師像はあくまでも「オール薬剤師教育」です。その本筋のところをヨウク意思統一していただきたいと思います。大切なところは“マインド”です!

TOPへ