引き続き“胃瘻バッシング”記事について思う・・・ 【医療ルネサンス】【マスメディアの責任】

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引き続き“胃瘻バッシング”記事について思う・・・ 【医療ルネサンス】【マスメディアの責任】
2014/02/01

前回取り上げた「医療ルネサンス」の記事をはじめとして、一連のマスメディアの“胃瘻バッシング”については、マスメディア各紙の姿勢には反省を促したい気持ちは変わりません。しかしながら、このような“胃瘻バッシング”なるものが生まれてくる土壌を考えた場合には、それなりの理由があるように思います。

その1つは、「医療の到達ポイントと介護の合理性」という問題です。まず、「医療の到達ポイント」とは、患者および患者家族にとってどこまで医療に期待するのか?ということです。例えば、癌末期という診断が下っている患者さんにとって、「どこまでの期待を医療に寄せるのか?」という問いかけに対して、冷静な判断をするのであれば、「最期まで近親者と会話が出来る状況でいたい」とか、「痛みに苦しまない最期を迎えたい」といった目標が立てられます。それは多くの場合完治は望みません。それが「医療の到達ポイント」です。

また「介護の合理性」というのは、その言葉通り介護を施す側の立場からの有効な方法の模索です。これらを考える上で大切なキーワードは“本人の満足度”というものです。この“本人の満足度”というメンタルな要素をどの程度尊重しつつ「医療の到達ポイント」と「介護の合理性」のバランスを追求していくか?というのが医療者サイドの個々の手腕になってきます。

マスメディアはケアを実施するにあたって、この“本人の満足度”というメンタルな部分に大きく力点が置かれた視線を注いでいることから、“胃瘻”など介護者にとっては大変合理性に優れたものでも、残念ながら本人から“食事”、“味わい”という楽しみを奪ってしまう(※すべて奪うわけではないのですが・・・)ツールは、受けれられないもの、として捉えてしまうのだろうと思われます。

我々医療者サイドは、メンタルな部分は大切な要因ではあるもののそればかりで判断すべきではない、という認識は必要だと思います。

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