「”老衰死”10年で3倍」の記事に思う・・・

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「”老衰死”10年で3倍」の記事に思う・・・
2017/09/12

8月25日の産経新聞の生活面で、上記の記事がありました。記事の中にも触れていますが、「老衰」という死亡診断は実にあいまいなもので、おそらく医師からすると「診断できなかった診断名」というような批判的な印象を持たれることが多いのではないでしょうか?現にここ100年ほどの人口動態調査を時系列で眺めてみると、近年に近づくと診断技術の進歩に伴って「老衰」の診断は減ってきています。私の考えでは、あと30年もすると死因欄にこの「老衰」の文字はなくなるものとさえ思っていました。しかしこの記事にありますようにここ10年で急速に増えているのです。これは何とも理解できなかったのですが、この記事では「死亡診断のために様々な無駄な労力を費やすのをやめませんか?」という意識の表れではないか?ということらしいです。この考えはグローバルにとらえれば、「死を冷静に受け止めましょう。」という共感できる考えではあるのですが、この記事の最後に某医師が警鐘を鳴らしているように、救える命を医師の勝手な判断により、人生の最終段階と判断してしまうような問題のある考えに発展していかないかと心配な一面もあります・・・。

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